2025年問題について考える

深刻な少子高齢化が進む中、看護業界に存在するさまざまな課題の一つといわれているのが、「2025年問題」だ。

人口が多いことで知られる団塊世代が2025年を超えると、後期高齢者(75歳以上)になる。現在は日本での後期高齢化率は13.3%だが、2025年には25%に及ぶと予想されている。そのため、2025年以降、看護業界や介護業界のニーズはピークを迎えるだろう。

こうした状況の中、2025年にはさらなる看護師不足が懸念されている。
日本看護師協会の推計によると、2020年に必要な看護師の数は100万人を突破すると言われている。この需要を突破するための方法は、新卒看護師を育てることだ。そのため、医療現場では国をあげて新卒者の受け入れ体制を確立し、新卒者を戦力にするための取り組みが実施されている。

2015年からは、「特定行為研修」がスタートした。
看護師の現在の業務は「診察の補助」と「療養上の世話」であり、レベルの高い医療行為は禁止されている。一例を挙げると、患者が呼吸困難になった時、心臓マッサージや人工呼吸などはできるが、気管挿管などは行えない。
そこで日本の医療現場では、看護師ができる医療行為の幅を増やす活動を実施している。特定行為研修で指定された特定医療行為は、手順を間違えると命に関わる医療行為ばかりなので、看護師のスキルを高める必要がある。特定行為研修を終えると、看護師自身の判断での点滴や気管挿管も可能になる。

患者にとってはスピーディーな治療が受けられ、これまで命を落としてしまっていたようなシチュエーションでも、看護師の医療行為により命が助かる可能性も高い。